初めて読んだときもかなり衝撃的ではありましたが、まだあまり霊的なものに目が開かれていなかったせいもあり、すべての情報があまりに新しすぎて、当時は重要なメッセージをいくつもスルーしてしまっていたようです。
その中で今回一番印象に残った言葉が「コントロール・ドラマ」と呼ばれるもの。
あまりにも興味深く、そこばかり何回も読み直しました。
コントロール・ドラマとは、成長過程において家族間で培われた処世術のようなもの。他者とのコミュニケーションにおいて、私たちは自分を守るために、または相手からエネルギーを奪うために無意識に演じてしまうネガティブな言動パターンがあるそうです。これらは子どもの頃家族との関係の中で形成されます。それに気づいてやめない限り、自分らしく健康的に人付き合いできないとか。それは4つのパターンに分類されているのですが、あなたや周りの人たちはどのタイプに近いでしょうか?
【攻撃的なもの】
1. 暴君タイプ
「脅迫者」と本の中では呼ばれていますが、短気で、威圧的なタイプ。自分の思い通りでないと怒鳴り散らしたり、喧嘩っ早かったり、支配的だったり、ヒステリックで時には暴力的になることもあります。ドラえもんのジャイアンですね!
2. 批判家タイプ
「尋問者」と呼ばれているタイプです。口うるさく、自分が正しいと思わせようと他人のあら捜しをし、批判したり皮肉を言ったり、相手を論理で打ち負かそうとします。スネ夫タイプですね。
【受身的なもの】
3. 引きこもりタイプ
「傍観者」と呼ばれているタイプです。批判されないように人と距離を置き、感情を見せず、他人が近づきにくい雰囲気をかもし出しています。よそよそしい、ミステリアス、無関心、非協力的、つむじ曲がり、けち、無慈悲、消息不明・・・などバリエーションもいろいろ。小説『クリスマス・キャロル』のスクルージはこのタイプかな。
4. 悲劇のヒロインタイプ
「被害者」と呼ばれているタイプ。「自分はこんなに可愛そうなのよ」とアピールします。愚痴や不満が多く、必要以上に嘆き悲しみ、周囲の同情を誘います。クレーマー。超ネガティブ人間。ノビ太だ~!
ちなみに私は3の「引きこもりタイプ」が一番近いかな~。
人によっては2つ以上のタイプを状況や相手によって使い分けるそうですが、大体の人はどれか一つの主要なパターンを繰り返します。
家族のほとんど全員が、自分の役を演じていて、家族間でバランスをとろうとします。例えば両親の一方が暴君タイプの場合は、もう一方は悲劇のヒロインタイプか、同じ暴君タイプのどちらかの場合が多いそうです。
批判家タイプの親の元で育つと、子どもは引きこもりタイプか、悲劇のヒロインタイプになりやすいそうです。どちらも、親の絶え間ない詮索や干渉から逃避したいためです。
そして、引きこもりタイプの親は、たいてい子どもを批判家タイプに仕立て上げますが、場合によっては暴君タイプや悲劇のヒロインタイプを生み出すこともあるそうです。いずれにしても「もっとかまってー!」というアピールなのでしょうね。
悲劇のヒロインタイプは無意識のうちに自ら自分を脅迫する人をひきつけることによって、被害者の立場を作るそうです。そして周囲の人を助けを必要としている様子で誘惑するのですが、本気で問題を解決する気はありません。解決してしまえば、同情というエネルギーの源を失ってしまうからです。
そしてこれら4つのタイプの根本は、すべて恐れです。
支配されるのが怖い、誰も自分をかまってくれない、誰も自分を必要としてくれない、置いてきぼりにされるのが怖い、自分を信じられない、そんな内的葛藤が外側にはそれぞれの言動パターンとして顕れるのです。
こういうことがわかって自分や人を見ると、本当の悪者はいないというのがわかります。自分の言動パターンから自分のコントロールドラマを認識したり、自分と関係がある人のタイプの傾向からあなた自身の問題が見えてくることもあります。もしあなたの周りに批判家タイプが多いと思えば、それはあなたが本来の自分を隠そうとしているからかもしれません。
また、ドラマの向こうにその人の本質を見ることによって、違ったコミュニケーションをとることだってできるはずです。そうやって気づきながら相手と共に成長していければ素敵ですね。
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