今日はこのペインボディについて考察しようと思います。
ネガティブな感情が湧いたときには、きちんと向きあってその正体を確認しておかないと、その感情が解消されず、あとに痛みが残る。
とくに子どもはネガティブな感情があまりに強いとどうすることもできなくて、それを感じないようにする傾向がある。敏感なおとながそばにいて理解し、ネガティブな感情とまっすぐ向きあうように愛情と共感をもって指導してやれればいいが、そうでない場合には、子どもにとっては感じないことが唯一の選択肢なのだ。
残念ながらこういう子どもの頃の防衛メカニズムは成人後も引きずっていることが多い。ネガティブな感情は認識されずに当人のなかに残り不安や怒り、発作的な暴力、むら気、さらには肉体的な病気などの間接的な形で現れる。(中略)
きちんと向き合い、受け入れ、そして手放すという作業がなされなかったネガティブな感情は痛みを残す。その痛みが積み重なり、身体の全細胞で活動するエネルギー場をつくりあげる。このエネルギー場を形成するのは子ども時代の痛みだけではない。青年期や成人後のつらい感情も付加されていく。 その大半はエゴの声が生み出したものだ。人生のベースに間違った自己認識があると、感情的な痛みという道連れは避けがたい。
ほとんどすべての人がもっている古くからの、しかし今も生き生きと息づいているこの感情のエネルギー場、それがペインボディである。
『ニュー・アース』p157
ペインボディ=抑圧された古い負の感情の集積。
それは、私たちの中に住み、「私、不幸なの!」と叫んでいるひとつの人格のようなもの。
セラピーの世界では、「インナーチャイルド」という呼び方もあります。
マトリックス・リインプリンティングでは、「エコー(ECHOs:Energy Consciousness Holograms)」と呼んでます。
「心の地雷」なんていう、うまい表現もみたことあります。
個人的なペインボディもあれば、非個人的なペインボディもあります。
長い歴史の中で人々は数えきれない苦難、悲劇を経験してきて、その癒えてない痛みがいまでもなお人類の集合意識の中で息づいている、エックハルトさんはこれを集団的ペインボディと呼んでいます。
女性の集団的ペインボディ、国家の集合的ペインボディ、人種の集合的ペインボディなどいろいろなタイプがあります。
ペインボディはまるでそれ自体が生き物のようだ、とエックハルトさんは言います。
私たちが生きていくためにエネルギーを必要とするように、ペインボディも生きるためにエネルギーを取り入れます。ペインボディが生き抜くための糧は、悲しみ、怒り、不安など私たちのネガティブな感情です。
ペインボディは、ネガティブな思考と感情さえあれば大喜びなんです。
つまり、常に不幸でいたがっている何者かが、私たちの中に住んでいるということです。。。
そんなペインボディには、活動期と休止期があります。
普通に元気でつつがなく快適に暮らしているときは、ペインボディお休み中です。
不安とか怒りとか悲しみとかで重苦しい気分になっているときというのが、ペインボディが活動モードに入っているとき。
しょっちゅう活動モードに入る重いペインボディを持っている人もいて、こういう人は、ウツ傾向にあったり、年中争いに巻き込まれたりします。
ペインボディが活動期に入ると、ほんのささいな出来事、誰かの罪のない一言とか、ふと頭をよぎった考えなどがきっかけとなって目覚め、ネガティブな思考を貪って肥え太っていきます。
ペインボデが最も肥え太りやすいのが、親密な人間関係や家族と過ごすとき。
なぜって?それはたくさんの食糧(ネガティブな感情)が手に入るから!
相手は直感的にあなたのいちばん弱いところ、いちばん傷つきやすいところを知っている。しかも一度でうまくいかなければ何度でも挑発を繰り返す。それはさらなる感情を求める生の感情だ。相手のペインボディを目覚めさせ、両方のペインボディがお互いにエネルギーを活性化しあうように仕向けたがる。
『ニューアース』p163
先ほども書いた通り、ペインボディはそれ自体がひとつの生命体のようなものです。
ペインボディが活動モードに入ったとき、多くの人はペインボディと一体化してしまいます。つまりペインボディに乗っ取られてしまうのです。そうなると、無意識に自分や人を傷つけるような行動や言動を取り、あっという間に人間関係を破壊してしまうこともあります。
ペインボディに乗っ取られないようにする最初のステップは、ペインボディ・ウォッチングです。
エックハルトさんによると、意識を「いま・ここ」に置いてペインボディを観察することが、唯一ペインボディ(つまり苦しみの人生)からの解放への道なのだそうです。
ペインボディをペインボディと認識し、それを客観的にウォッチングすることで自分から引き離して、ペインボディにコントロールされることを防ぐことができます。
瞑想や呼吸法、ヨガ、座禅、セラピー、ヒーリング、自然の中で過ごす、などはどれも、ペインボディを軽くするのに役立つでしょう。
スピリチュアル的に進化していくと、(より目覚めていくと、より癒されていくと)ペインボディから解放されることもあるのかな、と思っていたけど、私の知る限りでは、完全にペインボディから解放されるというのは完全に悟らない限り無理なようです。
ただ、目覚めの進化の度合いによってペインボディの密度(重いか軽いか)は確実に変わっていくし、ペインボディを感じた瞬間に「ペインボディだ」と気づくので、ペインボディに乗っ取られたり、無意識にペインボディに糧を与え続けるということがなくなっていきます。
ペインボディは気づいてさえいれば、もはやあなたを利用して活動することができません。
ペインボディにあなたを明け渡さないこと=不断の気づきの状態でいること=いま・ここに在ること。
ちなみに、ここ2,3日ペインボディが活動モードに入っており、昨日まで3分の1ぐらい乗っ取られていた気がしますが、これを書いているうちにようやくエネルギー切れしてお寝んねしてくれました(笑)。
ペインボディのしくみを知って、その痛みを観察していると、それがだんだん勢力を失っていくのがわかります。
そうすると、いま・ここの感覚がどんどん広がっていきます。
ペインボディは、乗っ取られると(同一化すると)、パワーを奪われ厄介ですが、
うまく利用すると、「いま・ここ」というもっともパワフルな状態に戻るきっかけとなるのです。
ペインボディのしくみをもっと知りたい方は、この本を読んでみてください!

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今回のブログ記事も自分にとってジャストタイミングで読ませていただいたなあ、とありがたく感じています。
自分も数日前そのペインボディが活発になって、過去最高級の暴れっぷりを発揮していたですが、その紹介されていた本も少しずつ読んでいたり、同じ作者さんの別の本「超シンプルなさとり方」を読み終えていたりで、今回のエゴ暴走についても、なんとか観察しようと試み、やっと昨日に落ち着いてきたところでした。
宍倉さんにセッションしていただいた後、こうした波が幾度となく続いています。
自分なりに解釈しつつ、教えていただいた方法も続けつつ、ですが、
また近いうちに再度セッションをお願いしたいと考えておりました。
コンサートのご準備でお忙しそうなので、セッション再開はいつですか?と伺うのは心苦しいのですが、いつ再開されるご予定ですか?(結局聞く‥。笑)
遠方なのでコンサート伺えないのは残念ですが、成功お祈りしています!
(ご案内メールもいつもありがとうございます!)